2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

使うと増える

世の道理である。 走って体力を使えば体力は増えるし、逆に一日中寝てばかりいれば、体力が減って毎日が疲れてばかりになる。 使ったら増えるし、使わなければ減ってしまう。 これはいろんなことに当てはまります。 例えば、いつもイライラしてる人がいると…

寝ながら学べる構造主義 内田樹 ⑥

四人目、ジャック・ラカンです。 ジャック・ラカンは著者も言っている通り、その書物の中でまったく何を言っているのかわからない箇所が沢山あります。 使っている用語が難しいというのももちろんあるのですが、意味をつかもうとしても人間嫌いの子猫のよう…

寝ながら学べる構造主義 内田樹 ⑤

三人目はレヴィ=ストロースです。 文化人類学者であるレヴィ=ストロースは「親族の基本構造」、「悲しき熱帯」、「野生の思考」といった書物を書いています。 レヴィ=ストロースは未開社会におけるフィールドワークを通して、重要な知見を示しました。 そ…

寝ながら学べる構造主義 内田樹 ④

では、四銃士の二人目はロラン・バルトです。 「バルトの仕事はまとめて「記号学」という名称のもとに包括することができます。」と著者は言います。 私たちは記号というのをいろんな意味として使っています。 2+2=4の+と=も記号ですし、「猫が顔を洗う」…

寝ながら学べる構造主義 内田樹 ③

では構造主義の四銃士の一人目、ミシェル・フーコーです。 ミシェル・フーコーも重要な著作を残しており、現代の知識人に与えた影響は膨大で、社会科学・人文科学の研究者では必読書となっています。 その著作は「監獄の誕生」、「狂気の歴史」、「知の考古…

寝ながら学べる構造主義 内田樹 ②

ソシュールは言語学者であり、1907年から1911年にかけて、スイスのジュネーヴ大学で、「一般言語学講義」という専門的な講義を行っていました。 彼の残した功績は多大なもので多岐にわたるのですが、構造主義にもたらした最も重要な知見を一つだけ挙げるなら…

寝ながら学べる構造主義 内田樹 

本書は難解な思想である構造主義を、できるだけわかりやすく「寝ながらでも学べるくらい」平易に解説した本です。 確かに構造主義と呼ばれている思想家の原著を読んで「頭がくらくらして頭痛がする」私でさえも、「なるほどな」と理解できます(これだけ平易…

下流志向 内田樹 ②

前回の続きです。 そこではお金の多寡だけが問題なのであって、誰がそれを使うかは誰も顧慮しない。 この時、社会的能力のほとんどない子供たちが、お小遣いを手にして消費主体として市場に登場したとき、彼らが最初に感じたのは法外な全能感だったはずであ…

下流志向 内田樹

本書は、なぜ若者たちは主体的に積極的に学びから逃走し、また労働から逃走するのか、それらから逃走するというのは帰結的に下流志向であるといえるが、なぜ下流志向の若者たちが増えたのか、どのような歴史的背景で生み出された現象なのか、それを考察した…

空気を読む

東京五輪パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長の発言について各メディアが報じている。 『森喜朗会長は日本オリンピック委員会臨時評議会で「女性のたくさん入っている理事会の会議は時間がかかります」「女性というものは競争意識が強い、誰か一人が手…

習慣、あるいはルーティン②

習慣は何事かを成し遂げるのに非常に大事なものである。 短期的なパッションでの集中より、毎日の繰り返しによって時間をかけるということで非凡なものが出来上がる。 それはちょっとやっただけのものとは内容も形もかなり違ってくる。 それに触れてみればす…

習慣、あるいはルーティン

私はルーティンが好きだ。 朝7時には起きて、9時には仕事をし、12時には昼ご飯を食べて、17時には仕事を終え帰宅し、本を読み、酒を飲みながら映画を見て、0時には眠りにつく。 実際にはこのような生活習慣ではないが、私はほとんど判で押したような生活に快…

「直観」と「ひらめき」②

「直観」は誰しも膨大な時間をかけられれば得られ、そして年齢を重ねても身体機能のように衰えるものではない。 「直観」が働くときに活動する部位である「大脳基底核」は年齢とともに衰えるものではないからだ。 この年齢という意味は2つの意味合いを含んで…

「直観」と「ひらめき」

「直観」と「ひらめき」の違いをご存じだろうか。 どちらも何か問題や困難などが起こった時に、ぱっと意図せずに解決策などを思いつくことを言うが、違いはその思いついたことに理由が言えるかどうかである。 理由が言えるのが「ひらめき」で、言えないのが…

マルジナリア

マルジナリアという言葉をご存じだろうか? 「余白への書き込み」という意味だそうだ。 本を読みながら思いついたことを、余白に書き込んでいくことである。 夏目漱石やエドガー・アラン・ポーなどがよく引き合いに出されるようで、彼らは結構びっしりと書き…

浴びるように本を読む効用

「若者の日本語運用能力が低下している」、と言われて久しい。 私も一応若者であるので、自分にあてはめてその自覚は十分にある。 確かに言葉をよく知らないし、言いたいことをうまく伝えることができない。 だが、日本語運用能力が低下していると自覚してい…

外国語を習得する効用

特に英語が人気である。 私たちは中学、高校、大学と英語を勉強してきたが、一向に英語を話すことができない。 英語で外国人と会話をすることはできないし、一冊の本を読みとおすこともできない。 だが、グローバル化が急速に進展し、人や物、情報などが国境…

生き延びる力③

なので、彼らは他人と同じ行動をとるようになる。 これは子供の時には、それこそ生き延びる知恵なのかもしれません。 しかし、大人になるとそうはいきません。 人と同じでは周りの中に埋没してしまう。 他人と自分の違いが周りからはわからなくなります。 没…

生き延びる力②

大学生や社会人と良く接しますが、彼らはしばしば上司や先生の合格ラインを見極めて、できるだけそのラインぎりぎりを狙う傾向にあるという話でした。 それは必要最低限の努力で評価を得る、ということに力を注いでいるのです。 彼らは試験前に「俺、全然勉…

生き延びる力

私たちはとても変化の激しい時代にいます。 もうすでに、この「変化の激しい時代」という言葉は定型化しており、「未来が予測不可能」というのが予測可能になっています。 次々と社会情勢は変わり、技術は進歩しています。 この時代で、私たちはどうすれば生…

自由に生きる方法

自由に生きたいと誰もが望んでいます。 誰かに命令され、こき使われるのは、反射的に嫌な気持ちにさせられます。 私たちはできるだけそれから逃げ出し、好きなように行きたいと思っています。 しかし、なかなかそう上手くはいきません。 私たちは仕事では上…

あなたの市場価値の上げ方②

市場価値を上げるためには、人とは違うことをやって、むしろ人とは違うことを喜ぶという考えかたが重要だと述べました。 平たく言えば、天邪鬼になるということです。 そして、世の中の大半の人は平均的になることを意識的にまたは無意識的に良しとするので…

人間関係をよくするルール

現在の私たちは、必ず誰かとコミュニケーションを取り、誰かと取引をし、誰かと仕事をしなければなりません。 そこには絶対に他人が必要となります。 私たちは一人で生きることはできません。 食事をするのも、家を作るのも、お金を得るのも、趣味を楽しむの…

あなたの市場価値の上げ方

もっと成功したい、世の中をより良く変えたい、自分の市場価値を高めたい、とあなたは考えるでしょうか。 そう考えることは素晴らしいことだと思います。 では、どうすればそのような前向きで、生産的なことができるのか、それは結構単純なことで、人と違う…