人生に活かす読書法
人生に活かす読書法という話をします。
あなたは、読書をして人生が何か変わったでしょうか?
趣味として読書をしているという人もいると思いますが、もちろんそれは否定もしませんし、それでよいでしょう。
誰かがとやかく言う権利はありません。
趣味として走っている、趣味として筋トレをしている、趣味として勉強をしている、ということと同じです。
ですが、何か、例えば仕事や人間関係などに活かそうとして本を読んでいる方も多いのではないでしょうか?
むしろ社会人になると、そのような人が大半でしょう。
限りある時間の中から、効率よく本を読んで人生に活かしたいと思っているでしょう。
しかし、いくら本を読んだところで、いくら知識を吸収したところで、一向に仕事に良い成果が出ない、という方も多いのではないでしょうか?
私がおすすめする読書法を知れば、すぐにとはいかないまでも、本を今までよりも人生に役立つことができるでしょう。
どういう読書法かというと、読みながら考える、ということです。
「何を当たり前なことを」とあなたは言うかもしれません。
「本を読んで考えるなんて、当たり前じゃないか」と。
本当に考えているなら、もちろんそれでよいのですが、私が知る限り、多くの人は本を読みながら考えてはいません。
では、何をしているかというと、知識を詰め込んでいるだけだと思います。
多くの方が勘違いしていると思われるのは、勉強をし、知識を吸収し、新しいことを知ることが、考えることだと思っています。
また、その知識を自分も使ってみる、ということも考えるうちに入れてます。
前者の場合はただ単に記憶しているだけだし、後者の場合は反応しているだけ、と言ってよいでしょう。
それは、使う予定もないのにスワヒリ語を勉強していたり、鐘がチーンとなったらご飯が出てくるのではないかと、よだれを垂らしながら待っている犬と変わりありません。
では、考えるとはどういうことか?
その前によく言われている読書法の間違い(と、私が思うもの)を挙げていきます。
一つ目に、速読をして、大量の本を読むこと。
本を素早く読み、人よりも多く本を読めば、頭が良くなった気がするでしょう。
知識が増えた、という意味では、それも当たっています。
ですが、本を読む目的とは、いったい何だったのでしょうか?
知識を増やすことではなく、そこから人生に活かすためだったはずです。
素早く、大量に本を読んだところで、何か人生に活かすことができたでしょうか?
もちろん、多少は活きているとは思いますが、私は逆に効率が悪い、と思っています。
できれば、ゆっくりと、考えながら本を読むべきです。
本当にそうなのか? 自分にあてはめるとどうなるのだろうか? これは他に応用できないだろうか? そういったことを考えながら本を読むべきです。
ですので、本はそんなに多く読めないはずです。
このように読みながら考えているうちに、いろいろと連想が浮かんで、その本の内容と全く関係のないところまで行きつくことがあります。
そうなると、逆にしめたもので、それをもっと飛翔させていきます。
そうやって、何かの問題の解決法とか、アイデアとかが、私の場合よく出てきます。
本は、知識をため込むものではなく、それを使って考えるということが重要だと思います。
考えるための情報が本なのです。
それがなければ、本の価値は10分の1に下がってしまいます。
2つ目は、目次をじっくり見て、自分にとって必要なページと、必要でないページを分ける。
これも、時間を無駄にせずに、大量に本を読むために、やっている方もいるでしょう。
これは確かに目的がはっきりと決まっていれば、有益なことだと思います。
例えば、テレアポをもっと習得したいとはっきりとした目的があれば、営業の本の目次を見て、2章と3章だけ読めばいいな、とわかることもあるでしょう。
それは完全に同意です。
ただ、そうではなく、はっきりとした目的はないが、自分にとって有益そうだな、と漠然と思われるページのみ拾っていく読み方では、新しい発見を見逃している可能性があります。
それは、今の自分の考え方の範囲で有益かそうでないかを判断してますが、その思考の枠組みを広げ、殻を破る、となれば自分のその考え方が邪魔をします。
たまたま手に取った本や、いつもとは違う内容の本から、自分の思考を叩き壊し、さらに大きな枠を作る体験が生まれることが多いです。
これはページや章でも同じで、「これは自分にあまり関係なさそうかな」と思う章から、意外と新しい発見が生まれます。
3つ目は、重要なところに線を引いたり、メモをしたりすること。
これも結構している人が多いと思いますが、線を引いたり、メモしたりしても、読み返すでしょうか?
これは特段悪くはないと思いますが、それよりも、その重要なところを読んで、考えたことや、自分がどう活用できるかということ、それと似ているなと思うこと、連想できることなどをメモしたほうがいいと思います。
考えたことや活用方法によって、自分が具体的にアクションをとることができますし、
似ているなと思うことや、連想できることは、その本質を捉え類推する力が養えます。
この類推、アナロジーは、応用力が効くという利点があります。
その重要だなと思ったところから、表面的には似ても似つかない事象にまで、活用することができるのです。
まとめると、
本はただ読んで知識をため込むのではなく、そこから考えることによってもっと活用できる。
簡単に章などを端折るのではなく、何でも自分の役に立つ、と考えて読む。
重要なことをメモするのではなく、そこから考えたこと、連想したことをメモする。
このようにすれば、何倍にも本を活用できるでしょう。