あなたはなぜ疲れやすいのか?
あなたはなぜ疲れやすいのか? という話をします。
良く知っていることかと思いますが、そもそも、疲れとは身体的な疲労と、精神的な疲労とに分かれます。
身体的な疲労とは、主に激しい運動をして、筋肉に乳酸がたまり、疲れてしまう状態のことです。
一方、精神的な疲労とは、悩んだり、考えたり、気を使ったりしたときに起こる疲労です。
どちらも疲労という点では同じなのですが、対処方法が違います。
身体的な疲労の場合は、睡眠をよく取り、休憩をすれば大概の場合、翌日には回復していますが、精神的な疲労は、睡眠を取っても、休憩をしてもよくなりません。
そして、精神的な疲労が溜まると、身体的にも疲れてきます。
眠くなり、肩が凝り、頭が痛くなります。
ですが、身体を休ませても、ほとんど何も回復しないのです。
そして、疲れが取れないな、と悩んでいる多くの人の場合は、この精神的疲労が原因なのです。
なので、多くの方がやっているように、休日に一日中寝てみたところで、何も解消されません。
例えば、仕事で精神的疲労がたまると、休日に何時間も眠り、友達と酒を飲み、恋人とデートをして、気分を解消しようとしたところで、月曜日になると、精神的疲労は元に戻っています。
「また仕事か、嫌だな」と思います。
あなたにも、経験はあるでしょう。
仕事での精神的疲労、つまりストレスは、酒で解消したり、恋人で解消したり、ゴルフで解消したりすることはできません。
仕事のことは、仕事で解消するしかないのです。
また、ストレスは、行き過ぎると鬱病になり、仕事に行きたくなくなり、何もやる気が起きなくなります。
食欲や性欲など欲がなくなってきます。
では、このストレスをどうやって取り除けばよいのでしょうか?
結論を先に言うと、ストレスとは自分の思考が作り出したものということです。
つまり、自分の思考を変えれば、ストレスは取り除ける、ということです。
「いや、ちょっとまてよ」とあなたは思うかもしれません。「嫌な上司のせいで、ストレスが起こるのだ」と。「俺のせいではないのだ」。
確かに、横柄で無能な上司はいますし、その上司がいなければそのようなストレスはないでしょう。
本当にどうしようもなく、暴力とはいかないまでも、激しく罵られたり、行き過ぎた嫌味を言われたりすれば、さらにその上の上司に相談をしてみるしかありません。
それでも改善されなければ、会社を辞めるしかなくなるでしょう。
ですが、そこまでのことはほとんどないのではないでしょうか?
それに、そこまでのことであれば、会社を辞めるほうがあなたにとって確実に良いでしょう。
ところで、ストレスに対処する場合、2通りの方法があります。
1つ目は、相手の状況を変えること。
2つ目は、自分の状況を変えることです。
1つ目の相手の状況を変えるとは、先ほども書いた通り、上司が激しく罵るなど、著しい行為の場合は、さらに上の役職に相談をして対処してもらう、ということです。
また、一般的にはよくある言い方でも、自分にとってはものすごく嫌な気分になる場合は、きっちりと丁寧に説明をして、そのような言い方を止めてもらうようにはっきりと言うのが良いでしょう。
ただ、そのようにはっきりと言えない性格の人もいますし、無言の圧力や、はっきり言ったことによっていじめみたいなことをされることもあります。
2つ目が、自分の状況を変える、ということです。
つまり、自分の考え方を変えるのです。
「上司がもっとこうであれば良いな」とか「こういったら、どう思われるだろうか」など、願望や欲望などがらストレスが出てきています。
これを対処するには3つの方法があります。
1つ目は、物事を客観的に考えるということです。
自分の願望や、主観的なことをいったんわきに置いておいて考えます。
例えば、部下に何度注意しても同じ失敗をする、としましょう。
そのせいでとばっちりを自分がくらい、部下に対してストレスを抱いてしまいます。
「自分としては何度も何度も注意しているのに、なぜ改善されないんだ」と憤りますが、それは主観的な自分からの見方です。
もしかすると、部下はそれに対して特に重要だとは思っていないからできないのかもしれないし、その仕事のやり方が本当はわかっていないのかもしれません。
また、ただ単にすぐに忘れてしまうからなのかもしれませんし、他に重大なことがあるので、そっちまで手が回らないのかもしれません。
客観的に考えてみると、部下の責任もありますが、注意する自分にも責任があることがわかります。
わかるように、できるように説明できなかった責任です。
じゃあ、その失敗をしないように、仕組みを作ってあげてみよう、と考えることができます。
順番に、このようにすれば失敗しないというプランを作ります。
または、部下に自分で作らせるというのもいいです。
こうすれば、部下が同じ失敗をするという問題を解決し、ストレスがなくなるかもしれません。
2つ目は、思い込みや取り越し苦労をしない、ということです。
人生で一番無駄なことは、取り越し苦労だと思います。
「ああいわれたらどうしよう」だとか、「これをしたら失敗しないだろうか?」などは、特に神経をすり減らします。
何かをする前に、調査、分析をするのは確実に必要なのですが、ただ、やはり実際にやってみるまではどうなるかはわかりません。
「思っていたよりも、全然心配せずに済んだ」、という経験は多くの人があるでしょう。
そのように、逡巡して、悩んでいるのは、一番無駄な時間です。
3つ目は、ストレスをコントロールできるのは自分しかいない、と考えることです。
当たり前ですが、自分のストレスを誰かが解消してくれるということはありません。
すべて自分で対処しなければなりません。
他人が何かしてくれるのを待つ、というのは、子供と同じです。
さらに、仕事のストレスを休日に、恋人へのストレスを浮気相手に解消する人がいます。
これも、仕事のストレスを休日で思い切り遊ぶことで解消しようとしたところで、また、月曜日になれば、そのストレスは戻ってきて憂鬱になります。
ストレスの解消を他に求めたところで、得るものは一つもありません。