ゼロベース思考のためのテクニック

 ものを考え、良い発想をするには、ゼロベースで考えることが重要だ。

ゼロベースとは、既存の思考・枠組み・常識などを忘れ、まっさらな状態(ゼロベース)から考えるということだ。

だが、これはなかなか難しい。

今までの経験や、過去の成功体験から逃れることは困難だ。

もちろん、まったくのゼロというのは無理な話だが(ゼロなら考えたり、何かを発想することはできない)、このゼロベース思考とは、できるだけゼロベースで考えようという、心持ちからでてきた考え方だと思う。

 

 では、どうやってできるだけゼロベース思考で考えることができるのであろうか?

まず、過去の経験や常識を疑ってみることが必要だろう。

例えば、競合他社より製品の値段を安くすることで今まで戦ってきてある程度の地位を築けたが、逆に値段を高くしてみたらどうだろうか?

そして、こちらのほうが性能が良い、新鮮だ、おいしい、ということをアピールする。

そういった、いつもと違うことをやってみることである。

 

 次に、客観的に考える、ということである。

客観的にということは主観を極力いれない、ということである。

何かを考えたり、話したりするとき、人は少なからず「こうあってほしい」、「こうあるべきだ」という願望を交えてしまう。

しかも、願望が混じっていることに自分は気が付いていないのだ。

自分の利益や願望は、一旦わきに置いておこう。

客観的に考え、そのあとで利益のことを考えればよいのである。

 

 最後にかなり極端なことを考える、ということも重要である。

極端なことというのは、いってみれば今までとは全く違ったこと、ということである。

つまり、過去の経験則から簡単に逸脱できるのだ。

極端なことがすぐに良い発想になるわけではない。

ただ、そこから良い発想に結びつくことは大いにある。