やる気などいらない
いつも仕事にやる気が出ない人は多いと思う。
朝から、コンビニやスーパーの駐車場で、社用車の中で寝ているサラリーマンをよく見かける。
また、仕事だけでなく、家事などやらなければいけないことにも、さらに、趣味など誰に強制されるものではないものまで、やる気が起きない人も多い。
土日に何もせずに、一日中部屋の中でだらだらしている人は多いだろう。
次の休みにはあれもこれもやって、充実した一日にしようと考えるが、結局また挫折する。
だが、やる気というのは本当に必要なものなのだろうか?
やる気を出す方法や、仕事のモチベーションを上げる方法などは、本やインターネットなどでいろいろ見かけるが、そのほとんどが試したところで失敗する。
やる気を出す方法なんて、たった一つしかない。
それはやることだ。
よく、少しだけ掃除をしようと思ったら、ついつい家の中全部掃除してしまった、などと言われるが、そういったことはよくある。
この場合、「面倒だけどやらなければならないし、かといって全部できないから、とりあえずここだけ掃除をしよう」みたいに、一つの大きなくくりを分解して、その分解した部分だけ手を付けてみると、なぜか興に乗って予想よりやってしまう、ということである。
ここから読み取れる教訓は何か?
物事を分解して手の付けられる状態にし、とりあえず始めてみるだ。
とりあえず始めてみると、やる前に考えていたことが取り越し苦労だということがわかる。
取り越し苦労は害でしかない。
もちろん、仕事の段取りなど、やる前に考えて、シミュレーションして、というのは非常に重要だが、もう考えてもわからない、もしくはやろうかどうかと考えているのなら、とりあえず始めていけばよい。
そもそも、やる気がないというのが普通の状態なのではないだろうか?
食欲、睡眠欲、性欲の三大欲求以外は、通常やる気は出ないのではないか?
食欲などの三大欲求も、例えばお腹一杯であれば、食べるやる気は出ないであろう。
やる気がないのが普通の状態だ、と思っていれば、何だってできる。
何度か、やる気がないときにとりあえずやってみて、「案外やっているうちにやる気が出てくるな」とか、「意外とうまいこといくな」とか経験ができれば、やる気が出ないのが普通のことだとわかるだろう。
また、やる気と似ていて、朝起きた時に眠たくて動きたくない、と思っていても、とりあえず顔を洗って、歯を磨いて、着替えをして、会社に行って、とやれば、たいがいやる気は出てくる。
何事もやってみるのだ。
これを応用して、何か新しい趣味をはじめてみようかなとか、独立して個人事業でやってみようかなとか、考え抜いてやってみようかどうしようかと思ったときは、とりあえずやってみるといい。
ただ、独立するなど、失敗してデメリットがかなり大きいことは、サラリーマンのままで小さなことからはじめて、また引き返せるようにしたほうがいい。
小さなことでもやってみることで、いろいろわかることが沢山ある。
独立は採算がとれなさそうなので止めたほうがいいな、とわかれば、また違う独立の仕方が考え付くかもしれないし、逆にあまり考えなくても給料のもらえるサラリーマンって良い仕事だ、と思えたら、それはそれでいいと思う。
考えすぎて悩んでしまっている状態なら、いっそとりあえずやってみたほうが、時間の節約にもなるし、生産的にもなるし、有意義な人生を送れると思う。